データマネジメントの一大イベントADMCが明日開幕!
皆さんこんにちは。約2か月ぶりの投稿となってしまいました(笑)。
バタバタしているとついついさぼってしまうので、もう一度コツコツ積み重ねていこうと思います。
さて話は変わりますが、今回はタイトルにもあるようにADMC(Asian Data Management Conference)というデータマネジメントのカンファレンスについて紹介します。
ADMCでは、日本国内の企業におけるデータマネジメントの取り組み事例や、海外有識者によるデータマネジメントのトレンドを抑えた講演等、中々他では聞くことが出来ない話を聞くことが出来ます。
今年は”データアーキテクチャ”をテーマにそれぞれのスピーカーが話をしてくださいます。
下記URLより無料で申込可能ですので、気になる方は是非一度ご覧ください!
※ADMCは明日(11/15(火))に開催されます。ご注意ください。
https://www.dama-japan.org/ADMC2022.html
今回、ADMCのいくつかある講演の内John O’brien氏の講演の翻訳と字幕に私も携わったので、ちょこっと宣伝させていただきました。
John氏の講演は非常に現代のトレンド(クラウドの活用を踏まえたアーキテクチャ等)を抑えつつ実践的な内容となっていて面白いのでぜひご覧ください!
ブログをnoteに更新しました
ブログをnoteに更新しました。ぜひご一読ください。
ちなみに、今回はファイブウェイポジショニング戦略という本について書いています。
ガートナー社が提言したデータガバナンスに必要な7つの要素について
今回は、気になった記事をご紹介したいと思います。
先日Google Newsを見ていると、ガートナージャパンがデータ/アナリティクスのガバナンスに不可欠な7つの要素を提言していました。
7つの要素については以下の通りです。
・価値や成果
・決定権と責務
・信頼
・透明性と倫理
・安全性の担保
・教育
・協力と文化
詳細は下記をご確認いただきたい。
https://news.yahoo.co.jp/articles/f6b4d4f17529513ac4c051739e3a0ba131144842
この記事で面白いなと感じたところは、”アナリティクススチュワード”等、よりアナリティクスに重点を置いている点です。データマネジメントの知識体系本であるDMBOKでは、語られていない点ではありますが、世の中の分析に対するニーズを感じました。
一方で、これら7つの要素の中にあまり「戦略」や「ビジョン」といった言葉が出てこなかったことは疑問に思いました。データガバナンスを進めていくためには、組織の変革が必要不可欠であり、明確な「戦略」や「ビジョン」無しに変革を推し進めることはできません。もしこちらの記事を読まれるのであれば、「戦略」や「ビジョン」も必要なんだなぁと頭の片隅に置いて読んでいただけると幸いです。
とはいえ、7つの要素についてはわかりやすく、確かになと思う点も多かったので、データガバナンスについて知ってみたいという方はぜひ上記の記事をご一読いただければと思います。
では、本日はこの辺で。
データマネジメントトレンド:データファブリックやデータメッシュについて
皆さんこんにちは。今回は、近年流行しつつあるデータファブリック・データメッシュについて気になったので、両者の簡単な説明や注意すべき点について書こうと思います。
データファブリック
データファブリックとは、簡単に言うとメタデータを利用して社内のあらゆるデータを可視化・公開するものです。
この際、データレイクやデータウェアハウスのように、1カ所に集めデータを一元管理する必要が無い手軽さが特徴となっています。
詳しくはGartnerのサイトを確認すると良いかもしれません。
https://www.gartner.com/smarterwithgartner/data-fabric-architecture-is-key-to-modernizing-data-management-and-integration
データメッシュ
データメッシュは、データファブリックと比較されることもあるのですが両者を対比として捉えるのは正確ではありません。
データメッシュとは、Zhamak Dehghani氏が提唱した概念です。
https://martinfowler.com/articles/data-mesh-principles.html#DataAsAProduct
ここで語られているのは、データを分析する際、データを生成する場所とデータを分析する場所は分断されてるということです。生成されたデータの品質と、分析のためのデータが求める品質は、品質のレベルで非常に大きな溝があります。データは業務側で生成されますが、業務を回すためだけの品質が低いデータであることが多いです。そのため、データ利用者が分析に耐えうる品質にするためクレンジングを行っているというのが現状です。
これを解決するため、各業務部門側が、分析にも耐えうる品質のデータを仕立て上げ利用者に提供していくというコンセプトがデータメッシュであると考えています。
※実際はもう少し複雑だと考えますが、今回はこの程度で。。
次回このあたりを深く掘り下げたいと思います。
両者において注意すべき点
データファブリックも、データメッシュも一見すると素晴らしいものに見えますが、魔法のような技術ではありません。私が考える両者において気を付けるべき点は以下2つです。
①業務部門を積極的に巻き込む必要がある。
→データを分析する際、それぞれのデータにおけるビジネス上の意味も知る必要があります。このビジネス上の意味は、業務部門側からの協力なしには収集できません。また、データメッシュではそもそも業務部門がデータ分析に耐えられるだけの品質のデータを生成するというコンセプトがあります。
これら観点により業務部門を巻き込む必要があります。
②データガバナンスも必ず実行する必要がある。
→両者ともに一元管理ではなく分散という共通点があります。そのため、ルールや方針が無いとすぐにサイロ化してしまう危険性が高いため、データガバナンスも並行して行う必要があります。
最後に
次回のブログで、今回の2つ以外にも、Modern Data Stackなど似たような概念についてもう少し詳しくまとめられたらと考えています。
もっと簡単に書こうと思っていましたが、思ったより長くなってしまいました。。
では、また次回!
ブログを更新しました
Noteで新たにブログを更新しました!今回はデータアーキテクチャの続きです。
出来るだけITにかかわりが無い方でもわかるよう書きましたので、是非ご覧ください!!
データアーキテクチャとは? データマネジメントの基礎知識①
なぜ、データアーキテクチャから始めるのか?
DAMAホイール図というものがあるのですが、こちらはDMBOKで紹介するデータマネジメントの知識領域を示したものです。
このホイール図は「アーキテクチャ」から右回りで理解していくのが良いとされており、DMBOKやデータマネジメントを少しでも皆様に知っていただく、かつ、私自身のアウトプットも兼ねてこの「アーキテクチャ」(※以降は「データアーキテクチャ」と呼んでおります)という章からご紹介していきたいと思い書き始めました。
※そもそもデータマネジメントの知識領域やDMBOKって何?という方はこちらも併せてご覧ください。
DMBOKとは?データマネジメントを学ぶ上での必読本をご紹介
データアーキテクチャとは?
データアーキテクチャのご説明を始める前に、そもそも“アーキテクチャ”とは何か?についてご紹介したいと思います。 DMBOKではアーキテクチャについて下記のように記載しています。
アーキテクチャとは「ものを創るための実践と理論であり、ものを創るプロセスの結果、すなわち建造物自体を指す。」
DMBOK 2nd Edition 第4章:データアーキテクチャ
例えば、住宅の設計や都市設計を思い浮かべてみると良いかもしれません。住宅の設計では、建物全体の設計書を描き、どこにどんな部屋を配置するのか?その部屋はどんな大きさでどんな内装にするのか?を設計に携わるすべての人がコミュニケーションできるようにしています。
次に“データアーキテクチャ”についてです。 DMBOKによると、
データアーキテクチャは、データマネジメントの基本であり、組織内にある個人が把握できないほどのデータを様々な抽象化レベルで表現することで、データが理解され、管理者が意思決定できるようにする必要がある。
DMBOK 2nd Edition 第4章:データアーキテクチャ
とあります。
ここで言う様々な抽象化レベルとは、全社レベルでの大枠をとらえたレベルからプロジェクト個別の詳細を表すレベルまでを指します。大枠から詳細までを一貫して表現することで、対象プロジェクトに関わるデータについて誰もが理解できるようになるというものです。
また、データアーキテクチャ業務には以下が含まれています。
・マスターとなる青写真を使用して、データ要件を定義し、データ統合の方向性を示し、データ資産を管理し、データ投資をビジネス戦略と整合させる
DMBOK 2nd Edition 第4章:データアーキテクチャ
・業務やITシステム開発の改善に携わる様々なステークホルダーに対し、彼らと協力し、彼らから学び、彼らを感化する
・データアーキテクチャを利用し、共通の業務用語を適用することによって全社の共通理解を確立する
色々と小難しいことを言っていますが、要するに、社内の誰が見ても理解が出来るような、システムに関する全体像を描く。その絵を使ってビジネス戦略とデータ投資をうまくすり合わせたり、ビジネス側の人間とIT側の人間を巻き込めるようにする。ということが言いたいのかなと考えています。
どのような成果物が作成されるのかといった詳しい内容はまた次回ご説明できればと思っています。
データアーキテクチャが必要な理由
では、なぜデータアーキテクチャが組織に必要なのでしょうか?
現在我々は、非常に大きなデジタル化の波にさらされています。例えばIoT(モノのインターネット化)等先端技術の発展により、これまでの業界を打ち壊すほどのビジネスチャンスが表れ始めています。このチャンスをうまく生かすために、製品やサービス、データを組織が迅速に展開できるよう戦略を立てる必要があります。
上記を実現するためには、ITとビジネスの連携が不可欠です。
どんなビジネス上の目的を達成したいのか?それを達成するうえでITの現状はどうなっているのか?等
IT側とビジネス側の人間がコミュニケーションを取ることがますます必要になっていくことが予想されます。そのコミュニケーションの土台となるのが、データアーキテクチャだと私は考えています。
最後に
少し漠然とした説明が多くなってしまいましたが、データアーキテクチャがなぜ重要なのか?について少しでも理解いただけると幸いです。
ビジネス側とIT側を結ぶ架け橋となる概念がデータアーキテクチャであり、この存在を頭の片隅に置いておいていただいて、DX推進担当になった際思い出していただけると良いなと考えています。
次回は、データアーキテクチャに関してどのような成果物を作成するのか?等についてご説明させていただければと思っています。
それでは!!
目指せ一発合格!CDMP攻略法
こんにちは。本日は前回の続き、データマネジメントの国際資格であるCDMP合格のための勉強法についてご紹介したいと思います。
実は私、先日CDMP Associate(CDMPの初級レベル)を取得しました。その際どのように対策をしたのか?受けてみてどうだったのか?等をご共有できればという意図があります。
1出題範囲
試験を受ける前に、CDMPではどのような問題が出題されるのかを知ることが大事です。
本試験では主にDMBOKと呼ばれるデータマネジメントの知識体系本で記載されている内容から出題されます。DMBOKは17章に分かれているのですが、実は章によって出題率が異なります。
以下がその内訳です。
データガバナンス、参照データとマスタデータ、データモデリングとデザイン、データ品質、データウェアハウジングとビジネスインテリジェンス、メタデータ管理の章はそれぞれ出題率が10%を超えます。(オレンジのバーが該当します。)
これら出題率が10%を超える章に絞り勉強するのが効率良いでしょう。私も試験勉強では、上記範囲に絞って勉強致しました。
2試験前に確認しておくべきこと
次に試験前に知っておくことで、直前に慌てずに済む内容をいくつかご紹介します。
①GoogleChrome内であれば、検索機能が使える。
CDMPは英語での試験しか存在しませんが、実はGoogle Chrome内であれば、検索が可能となっています。(試験はGoogle Chromeで行われるため、Google Chrome以外の画面は開くことが出来ませんので注意が必要です。)
試験中もし分からない単語が出てきた場合、検索ができると知っておくことで、少し安心して試験に取り組めるのではないでしょうか?
ただし、時間制限があるので、英語で何が書かれているのか?をある程度自分で理解出来るだけの英語力も身につけておいた方が良いですが。。
※ちなみに、試験時のページを日本語に変換することも可能ですが、試験中は右クリックが使えないので、ページを日本語に翻訳できるよう設定しておくことをお勧めします。
②HonorLockという機能でカメラから試験の様子が監視されている。
こちらは、特に気にする必要ないですが、私は知らずに受験したため、監視されているのだという心理的動揺が試験中少なからずありました。
予めこういうものだと覚えておくと安心して試験に取り組めると思います。
③書籍版のDMBOKであれば、テスト中開いて読むことが可能。
最後に、紙媒体でのDMBOKであれば、試験中開いて読むことが可能です。テスト中わからないことがあればDMBOKを引いて確認することもできます。
しかし、先ほども申し上げたように時間制限があるため、頼りすぎるのも注意が必要です。
3勉強方法
ここまで、試験を受ける前に知っておいた方が良いだろう内容を私の独断と偏見でご紹介しました。次にCDMP合格のために私が行った勉強法をご紹介したいと思います。これは私個人が試験合格のために取り組んだ方法ですので、ご参考程度に考えていただければ幸いです。
ちなみに受験者である当時の私のステータスとしては、データマネジメント業界で働いて1年弱、英語はTOEIC800程度の状態でした。
①DMBOK日本語版の通し読み 約30h
まずはDMBOKの各章(出題率が10%を超える範囲)について、一通り読むことから始めました。全体を俯瞰して各章にどのような要素や概念、役割があるのかというものをある程度頭に入れ、各章の流れを理解するという目的がありました。
②DMBOK英語版の通し読み 約45h
次にDMBOK英語版を通して読むことを行いました。読んだ範囲としては、先ほどDMBOK日本語版で読んだ範囲と同じです。試験が英語のため、出来るだけ英語の文章を英語のまま理解することを心掛けました。どうしてもわからない文章はDMBOK日本語版の同じページを確認し、そこで書かれた内容をメモしながら読む進めていきました。英単語で躓くものが出てくればネットで調べ、同様にメモを残して読む進めました。
DMBOK英語版についても、深く理解するというよりも、全体を俯瞰するイメージで学習しました。
※DMBOK英語版を持っていない方で本試験を検討されている場合、購入することをお勧めします。かなり費用がかかってしまいますが。。
③Practice examsの受講 約10h
Practice examsとは、CDMPを購入した際ついてくる練習問題のことです。
CDMP Fundamentalsの出題形式と同様4択で出題されます。Practice examsは1回あたり40問の試験を受けることができます。Practice exams全体で保有する問題が合計200問あり、そのうちの40問がランダムで都度出題されます。このPractice examsで出題された問題が、本試験で出題されることはあまりありません。また、何度か解くうちに知っている問題が多く出てくるため、Practice examsの問題を覚えるというよりも、出題形式に慣れる目的で受講を行っていました。
④DMBOK日本語版の精読 15h
最後にDMBOK日本語版の精読を行いました。精読と言ってはいますが、行ったことは主にDMBOKで出てくる、似たような用語や概念の違いを理解することです。例えば、データガバナンス章の中に「データガバナンス組織」というものが存在します。
※下記に「データガバナンス組織」の例を記載。
これは、企業内の様々なレベル(現場ごと、部門ごと、全社など)の問題に対応するため設置される組織のことですが、こういった用語や概念の違いを区別することを意識的に行っていました。
というのも、Practice examsを受けて、用語や概念についての意味を答えされるものが多いと感じたからです。全ての単語や用語を理解するのは大変なので、出題率が10%を超える章に絞り、尚且つ個人的に「ここが良く分かっておらず、重要そうだ」というものを選び理解を深めていきました。
※「データガバナンス組織」の例(DMBOK p102 一部抜粋)
データガバナンス営委員会:
企業内でデータガバナンスの頂点に位置する、最も権限を持った組織。データガバナンスアクティビティの監督、支援、予算措置に権限を持つ。機能横断的な上級幹部で構成されている。通常データガバナンス評議会(DGC)や、CDO(チーフ・データオフィサー)の推奨するデータガバナンスや、データガバナンスが支援するアクティビティに資金を提供する。
データガバナンス評議会(DGC):
データガバナンスの取組、課題、報告を管理する。
4受けてみての感想
ここまでご紹介した準備を踏まえ、CDMP Associateを受験し、見事合格することができました。
実際受けてみて感じたのは、歯ごたえがかなりあるなということでした。そもそも英語試験しかないこともあり問題文が何を言いたいのか正確に把握しきれない問題があったことや、私自身業界の経験が浅いため単純にわからない問題も多かったです。ですが、試験中に翻訳が使えたり、DMBOKを開くことができたので、自分のわかる問題を出来るだけ落とさないよう落ち着いて取り組んだことが合格に繋がったと考えています。
もしかすると、データマネジメントについてあまり詳しくなくとも、IT業界での知見をある程度持っている方であれば割と簡単に突破できるのかもしれませんが、私のよう業界歴が浅い人に取ったらかなり歯ごたえのある試験だと思います。
また、本試験に挑戦するという目的を持ってDMBOKを読んだおかげで、今まで眺めているだけで、いまいち理解できなかった内容が頭に入るようになったというのが非常に良かったなと感じています。
※余談ですが、まだこの資格を取ったことによるメリットは感じられていません。。
恐らく今後データマネジメントがもっと普及するので、その際この試験を持っているとかなりのアドバンテージになると踏んでいます(多分)。
5最後に
今回は、CDMPという試験合格のための勉強法をご紹介しました。次回からはもう少しデータマネジメントや、データに関して踏み込んだ内容を私のアウトプットもかねてご紹介させていただければと思います!
こちらを読んでくださっている皆さんと一緒にデータ、データマネジメントの重要性や実践の方法等を勉強できればと考えておりますので、ぜひ気軽にご覧になってください!あとコメント等もいただけますと幸いです。
ではまた次回!
データマネジメントの国際資格CDMPとは?
はじめに
みなさん、こんにちは。ブログ第2弾となります。今回は、先日私が取得したデータマネジメントの国際資格「CDMP」について、その概要をご紹介しようと思います。
CDMP(Certified Data Management Professionals)とは、DAMA-I(Data Management Association International)という機関が認定している国際資格です。
DMBOKに関する内容や、データマネジメント業界の知識が問われる試験となっています。ただ、日本語版の試験が存在しておらず、ある程度の英語力も必要となります。
DMBOKを効率よく学習するための手段の一つとして、本資格の取得を目標とするというのも非常に有効です。またここ最近では、社内のデータマネジメント取組成果の一環として、CDMPを取得させたいと考えている方も増えてきていると感じています。
この記事が、そういった方にとって少しでも参考になればと考えています。
※DMBOKや、DAMA-Iについては前回のブログで記載しておりますので、お時間あれば是非ご一読ください。
DMBOKとは?データマネジメントを学ぶ上での必読本をご紹介
CDMP受験のための下準備
CDMPを受験する前に、まずCDMPとはどんな試験なのか?についてをご説明します。
CDMPは大きく8種類の試験があります。
①データマネジメント基礎試験(Data Management Fundamentals Exam)
②データモデリングとデザイン(Data Modeling and Design)
③メタデータ(Metadata)
④データ品質(Data Quality)
⑤データガバナンス(Data Governance)
⑥データウェアハウスとビジネスインテリジェンス(Data Warehousing & Business Intelligence)
⑦参照データとマスタデータ管理(Reference And Master Data Management)
⑧データ統合と相互運用性(Data Integration And Interoperability)
②~⑧の試験については、スペシャリスト試験と呼ばれており、DMBOKの各知識領域について深く問われる試験となっています。
さらに、CDMPには4つのレベルがあり、レベルにより取得条件が異なります。具体的には以下の表でまとめております。
①~⑧の各試験料は311ドルと少々高額ですが、一度試験を購入すれば有効期限が無いため、自分の好きなタイミングで試験を受けることができます。(ただし、試験のチャンスは一度限りですのでご注意ください)
試験は100問で、制限時間は基本90分です。しかし、私たち日本人のような、英語が母国語でない人は20分追加され110分の制限時間となっています。
また、一度試験を購入するとPractice Exams(模擬試験)が受験できるようになります。模擬試験では、①の試験と同じ形式で、ランダムな問題が40問出題されるので、試験対策に非常に有効です。
※ただ、本試験と同じ問題が出る確率は高くないため模擬試験に頼りすぎないよう気をつけてください。
最後に
本来は今回CDMP Associateの合格法までお話ししようと考えていましたが、CDMPの概要をご説明するだけでそこそこ文章を書いてしまったので、次回本試験を受けるためにどんな勉強をしたのか?等についてまとめたいと思います。
CDMPを取得すると、①DMBOKを効率的に学べる、②今後データマネジメントの需要が高まるにつれ、転職活動や就職活動に有利になる。
という2つのメリットがあると考えています。特に②について、データマネジメントの普及が進む欧米諸国では、実際にCDMPを取得していると就職に有利になるケースも増えてきているそうです。
今後もデータマネジメントについて発信していこうと考えていますが、もしこの領域に興味をもつ方がいらっしゃれば、この機会に取得を目指して学習してみるのはいかがでしょうか?
DMBOKとは?データマネジメントを学ぶ上での必読本をご紹介
本ブログ第一弾の投稿となります。
さて記念すべき第1弾は、データマネジメントとデータマネジメントを学ぶ上で必読本であるDMBOKについて簡単にご紹介したいと思います。
データマネジメントとは
データは企業にとって重要な資産と呼ばれるようになり久しいです。しかし、それを分かっていながら実際にデータを資産として積極的に管理できている組織は多くありません。
なぜなら、データは偶然価値が生まれるものではなく、しっかりとしたビジョン・計画を持ち、コーディネートして積極的に取り組む必要があるからです。
そのために必要な要素の一つとしてデータマネジメントがあります。
データマネジメントとは、データやインフォメーションから価値を生み出すためにデータライフサイクルを通して計画、方針、スケジュール、手順などを開発し、実施し、監督することを指します。
また、データマネジメントの活動は非常に広範囲に渡ります。データからどのように戦略的な価値を生み出すのか?や、データを管理するデータベースのパフォーマンスをどう向上させるのか?といったITスキルと非ITスキルの両方が必要となる活動です。
データマネジメントは幅広い人にとって知っておくべき分野ですが、広範囲に渡る活動かつ、実体が捉えづらい分野であるため何からどう学べばよいのか迷っている方も多いのではないでしょうか?そんな方にご紹介したいのがDMBOKです。
DMBOKとは?
では、DMBOKとはどういった本なのでしょうか?
DMBOKは”The Data Management Body of Knowledge”の略で、データマネジメント知識体系ガイドと呼ばれます。
Data Management Association International (DAMA-I)※1という組織から刊行されており、データマネジメントのもっとも信頼できる入門書となるよう編集されています。
現在2nd Editionが刊行されており、日本語翻訳版も存在しています。下記画像にリンクを貼っておりますので、是非チェックしてみてください。
DMBOKの概要
DMBOKにはどのような内容が記載されているのでしょうか?
DMBOKは17個の章に分かれており、600ページを超える大作となっています。
各章で、成熟したデータマネジメントに必要な知識領域や、組織の変革を導くためのTips等がふんだんに盛り込まれています。
特にDMBOKの内容が表れているのが以下の図ではないでしょうか?
この図の中で記載されている円は、DAMAホイール図と呼ばれ、この円に書かれた内容が成熟したデータマネジメントに必要な機能を表しています。
DAMAホイール図の読み方としては、アーキテクチャ(Data Architecure)と書かれている領域を始めとし、右回りに読むのがデータマネジメントを推進する流れとして良いとされています。(確か。。)
また、全ての領域に接する形でデータガバナンスという知識領域があります。このデータガバナンスは全てのデータマネジメント知識領域に不可欠な内容です。いずれこのブログでもご紹介しようと思っています。
また、DAMAホイール図下部に書かれている5つの章は、DMBOK第二版で新たに追加され、ビッグデータとサイエンスといった近年のトレンドに対応しているものや、組織変革管理といった変革を起こすための知識まで幅広く網羅しております。
最後に
今回は、データマネジメントとデータマネジメントを学ぶ上で必読本となるDMBOKについてを簡単にご紹介いたしました。
次回からは、DMBOKにおける各知識領域の要約をご紹介しようと思いますが、その前にデータマネジメントに関する国際資格であるCDMPについてご紹介したいです。
CDMPは先ほど紹介したDAMA-Iが認定している資格であり、DMBOKとの関係性も非常に強いです。
DMBOKを買ってみたはいいけど読み方が分からないといった方にとって参考になると思いますので、楽しみにしていてください。
それでは!